「自分の人生の軸を持ちたい」
そう思ったことがある人は、少なくないと思います。
「他人軸ではなく自分軸で生きていきたい」
セッションの中でそうお話しして頂くこともあります。
特に、これからの生き方を考え始めたとき、よく出てくる言葉ですね。
この「軸」という言葉でイメージするものって何でしょうか。
ブレないこと。
迷わないこと。
強い意志を持つこと?
どうやったらその軸ができるのか?その辺は曖昧になりがち。
今回は、「願い」を中心に軸を作るという話をさせてください。
軸がないと感じるときに起きていること
「自分には軸がない」と感じるとき、多くの場合、私たちはこういう状態にいます。
- その場その場で思考判断していて基準がない
- 他人の意見に振り回されやすい、流されやすい
- 選んだあとも「これでよかったのか」と考え続ける
これは、別に意志が弱いからではありませんよね。
判断の基準が、外側に散らばっている状態です。
誰かの期待、求められる正解、自分の役割、無言の空気。
それだけを基準に選び続けるのは、とても消耗します。
かといって「揺るがぬ信念」で即時に判断し決断して後悔しない、ということは難しい。
いつでも正解を見つけ即決できるクリアな自分軸。なかなか大変そうです。
何度か書いたように、自分にとっての大事な役割や人間関係などもあるでしょう。
人生の軸は「答え」ではなく「戻る場所」
ここで、人生の軸を少し違う角度から捉えてみます。
軸とは、いつも正解を選べる力ではなく、迷ったときに戻ってこられる感覚。
うまくいかなかったとき、
選び直したくなったとき、
立ち止まったときに、
「私は何を大切にしたいんだっけ?」と立ち返れる価値観といってもいいかも。
それが、人生の軸になると私は考えています。
願いが軸になる、ということ
では、その「戻れる感覚」は、何でできているのでしょうか。
ここで出てくるのが、これまでの記事で触れてきた「願い」です。
願いは、
- 一次的な感情
- 具体的なことがらへの欲求
- 状況によって変わる目標
とは少し違います。
どんな状況でも、形を変えながら、何度でも顔を出してくるものです。
生きていくのに必要で大切なニーズです。(人類に共通するニーズが100個ほどあると言われています)
たとえば、
- 納得して自分で選びたい
- 協力し分かち合いたい
- 自分らしく力を使いたい
- 安心できる関係でいたい
こうした願いは、達成する・しないで終わるものではなく、生き方の方向性そのものですよね。
だからこそ、その人の願いの組み合わせが、人生の軸になり得ます。
「一貫性」を大事にしているのか、「自由」であることで満たされるのか。
「安全」であることが何より大切か、「挑戦」こそが生きる喜びなのか。
「遊び」を求めているのか、「貢献」こそが幸せの源泉なのか。
えー、どっちも、、、という声が聞こえてきそうですが。それはそう。人類共通のニーズですから、誰の中にもある。
でも、どっちが大事、何と何と何がどう合わさって満たされてほしい?
その問いへの答えが、人生で何度も立ち戻れる軸になるはずです。
願いを軸にすると、何が変わるのか
願いが軸になっても、迷いがなくなるわけではありません。
何度でも新しい状況がうまれるし、いつでも人間関係も入り組んでいるでしょう。
でも、迷い方が変わります。
- 正解探しではなく、選び直しができる
- 失敗しても、自分を否定しにくくなる
- 行動が小さくても、納得感が残る
「これで合っているかどうか」ではなく、
「私が大切にしたいものを大切にできているか」という視点で、自分の選択を見直せるようになります。
軸は、作るものではなく、見つけ直すもの
人生の軸は、新しく作るものでもありません。
多くの場合、すでに何度も選んできたこと、繰り返し悩んできたこと、どうしても譲れなかった感覚の中にあります。
ただ、それが言葉になっていないだけ。
整理されていないだけ。
願いをひも解くというプロセスは、その軸を「発明する」のではなく、見つけ直す作業なのだと思います。
ここまで、いくつかの記事で「本音と願い」の話を書きました。
特に40代以降の転機にある女性に届いたらなぁと思っています。
役割が変わっていくとき、色々試したけれどうまくいかないとき、自分らしい人生に舵を切りたいとき。
本音の奥にある願いに目を向けてみると、自分の内側に強くしなやかな軸が立ち上がるはず。
もし今、
- 自分ひとりでは整理しきれない
- 願いを、もう少し確かな形にしたい
- 人生の中で、実際に使える軸にしたい
そう感じているなら、
対話を通して、本音と願いをひも解いていくという方法もあります。
願いデザイン、体験セッション在りますのでお試しください。

