低学年不登校HSCの軌跡 5)学校以外の居場所を探る日々

低学年不登校HSCの軌跡 HSP/HSC

「もういいよ。
行きたくないならさ、学校ずっと行かなくてもいい。
誰がなんて言ってきても、お母さんが守ってあげるよ」

という言葉で回復魔法がかかった息子。

小1秋、完全不登校のかたくなな引きこもりから、
少しリラックスしはじめました。

学校には行かないけれど、勉強はしよう
学校の勉強でなくてもいいから、何かをしよう

そんな風に働きかけて
学校に行かないままに育つことも視野に入れて準備を始めた頃。

先に言ってしまうと
結局息子は、学校に少しだけ行く
ハイブリッド型不登校・ハイブリッド型ホームスクール
落ち着いていきます。

ただこの時点では「不登校のまま育つこともありうる」
と思っていました。

今回は
学校以外の居場所を探した日々についてです。

まず家で、リラックスして『好きなこと』

算数パズルを解く日課を作ったり。
工作の本を買ってきて一緒にやってみたり。

学校をあきらめた後にとりあえず始めたのは、
いわゆるホームスクール的な活動。

ただし
私はそれほど息子と毎日べったり過ごしたことがなかったですし
(保育園育ちで弟もいるので)
いくら何でも
実際に一日中一緒に子供と何かをしているのは無理、という状態でした。

好きなことをとことんやって回復
という基本方針は変わらなかったので
(目標が学校復帰じゃなくなっただけ)

一人で楽しめることをとことんやるために
息子がやりたいというマインクラフトを解禁。

ゲーム用に古いPCを与えて、
攻略本もたくさん用意して
ゲーム実況なども見たりしながら
かなり充実した「やりたいこと環境」を整えてみました。

もちろん学校では心配されましたけれど
そこは開き直って「飽きるまでやらせようと思ってます」と
スクールカウンセラーさんにはお伝えしていました。

私はゲームはできないのですが

  • 一緒に攻略本を買いに書店に行く
  • わからないことをネットで調べてあげる
  • できた建築物を画面で一緒に見たり写真を撮る

など、できる限りの協力姿勢でサポート。
ダイニングテーブルの向かいでPC作業をしつつ
呼ばれたら対応する程度の関わりです。

レッドストーン回路、コマンド、コマンドブロック……
とだんだん高度な仕組みを作りたがるのに合わせて
私も先回りするように本をAmazonで探したり
大きい子向けの本にフリガナを振って読めるようにしたり。

ゲームにはもちろん賛否両論あると思いますが
好きなことをとことんやったこの頃、
本当に息子の気持ちが回復していったようです。

平日でも家にいる間は穏やかな顔つきになってきました。

次に、好きなことで外界とつながる

さて、なにしろもう学校には行かないという息子@小1。

でも
引きこもりが心配だという家族、
社会性が育たないという学校、
家で一緒にいるのがストレス気味な私、

という葛藤を解決する次の一手として

家以外で人と繋がれる居場所を作る

を目指してみることにしました。

スクールカウンセラーさんが
紹介してくれたプログラミング教室に通うことにしたのです。

PCでのローマ字入力を教えてもらったり
ブロックプログラミングのScratchでゲームを作成したり。

友達のようなフラットな語り掛けをしてくれる先生たちと
週に1回好きなことをして楽しめる時間。

学校に行っていないことが関係ない場、
安定した大人と好きなことで関わる場。

買物にも外食にも興味なく外に出たがらない息子でしたが
教室の日だけは「行く」と靴を履いて
平日でも外に出られるように。

この教室は、
学校に行かなくなった彼の外界への窓となり、
長い間、心の拠点のひとつとなりました。

回復しはじめた心と抑えられない親の欲

週に1回外出できるようになった後、
私にはついつい、だんだんと欲が出てきました。
(この親の欲・エゴを抑えることが私の子育てテーマになっています)

ゲームもいいが、勉強はしてほしい

「学校には行かなくていいけど、勉強はしたほうがいいよね?」

と息子にも話し、学研教室に週2回通うことに。

宿題はほとんどなしにしてもらって、プリントを数枚やるだけ。
小学校に入ってすぐの不登校だったため
鉛筆の持ち方も忘れてしまうのではという暮らしだったので
それだけでもよしと思っていました。

学研の先生からも「落ち着いて勉強できていますよ」と
お墨付きを頂き、やっぱり学校が苦手なだけなのかと思うように。

  • 家族以外との関わり(プログラミング教室)
  • 学習習慣(学研教室)

と徐々にクリアしていったので、

本当はここで

  • 運動

として何かスポーツもやってくれたら
いいのではないかと考えてしまいましたが
そこは息子が断固拒否。

外遊びに関しては
週末に大きな公園に出かけたりして補うようにしていきました。

大人はついつい、
これができるのならこっちも、と欲張ってしまいます。
そして息子は
大人の言うことを聞いてしまいがちな性格なのですが
私に対してだけは断固わがままを言えるようになりました。

それはきっと、彼にとってとても良いことでした。
人との境界をはっきりさせる練習、
自分の意思表示をする練習相手としての母親だと思います。

学校以外で、次はフリースクールかと思いきや?

1年生の夏からの完全不登校。
冬からプログラミング、学研教室。

学校から完全に離れたこと、
ほかの居場所では適応できて自信を取り戻したこと
などでかなり気持ちの回復が進んだ1年生の終わり。

ただし私自身はその状況が安定しているとは思ってなくて
(学研はかなり渋々行っていましたし)
何か彼にとっての「居場所」「所属する場」があると
いいんだろうなと考えていました。

そろそろまたフリースクールに誘ってみようか
でも近くにはないし、、、なんて考えていた私でした。

学校には行かなくていいと言ったくせに
どこかには行ってほしいと思ってしまうんですよね)

 

が、ここで息子から予想外の発言。

「2年生になったら学校に行ってみようかなぁ」
と本人の口からポロリとそんな言葉が。

この時点ではあまり信用していなかったのですが、
実際、進級すると母付き添いで登校し始めるようになります。

 

神経疲労と回復、境界作りを学ぶことになる2年生の始まりです。
2年生の1年は、6)はじめての進級と付き添い登校で。

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