「人に頼るのが苦手」と感じているHSPさんは多いです。
何かをやってもらうということだけでなく、人に相談することも苦手。
私自身も、もともと人に自分のことを相談することが少なかったですし、
セラピストやカウンセラーに相談をすることにも昔は尻込みしがちでした。

HSPが人に頼れないのはなぜ?
HSPが人に頼ることを苦手とするひとつの理由は、迷惑をかけてはいけない気持ちが強すぎること。
「人に迷惑をかけてはいけません。」
と日本では(家庭内でも学校でも)で言われることが多いですよね。
HSPは良くも悪くも【環境の影響を受けやすい】。
みんなが何かしら聞いて育つだろう「迷惑をかけてはいけない」という教えも、人より心の深いところに入りがち。
そして生真面目さが加わって、自分が全力を尽くして限界まで頑張ってからでないと人を頼ってはいけない、、、と思ってしまうこともあるのです。
「自分の話ばかりしたら迷惑かな」
「こんなことで手を借りるのは迷惑だろうな」
そんなことをついつい意識していませんか?
意外と人は「頼られたら嬉しい」とも思っていることに気づくと、少し変われるかもです。

HSPが人に頼れない理由のもう一つは、些細なことに「危険」を感じやすいHSP性質そのもの。
人に頼ることの中にある小さなリスクに、敏感になりがちなのです。
これまでの人生の中で、人に頼ったり相談したけれどうまく行かなかったこと。きっとありますよね。
相手には悪意はない。善意で言ってくれているけど、自分は傷ついてしまった。さらっと流されてがっかりしてしまった。良かれと思っていってくれたことが心に重くのしかかってしまった。
「またそうなったら怖いな」とHSPは身構えがち。
……だったら一人で頑張ろう、となりがちです。
これもなかなかに、根深い。
人に心地よく頼るためにはどうしたら?
もちろん、「迷惑なんてお互い様」という大らかな気持ちで、神経を尖らせずに気楽に人に頼ってみたい。
でも、HSPが遠慮と不安を乗り越えてそうするが難しいことも確か。
だから少しずつ、「頼ることに慣れて」行きましょう。
①小さなリクエストで成功体験を積む
私たちHSPには
①「頼ってみたけど迷惑にならなかったな」
②「相談してみたけど傷つかなかったな」
という小さな成功体験を重ねていくことが必要なのです。
「断られてもいい」と自分に言い聞かせてから、小さなリクエストをしてみる。
「まずはただ聴いてくれたら嬉しい」と宣言してから、小さな相談をしてみる。
など、身近な人にごくごく小さなことを頼みながら、経験値を上げていきましょう。
②NVCで共感コミュニケーションを学ぶ
そういう小さなトライもちょっと難しいなぁというなら。
事前に少し学びたいですよね。
コミュニケーションって今いろいろな方法がありますが、私のお勧めはNVC。
非暴力コミュニケーション・共感コミュニケーションと言われる手法です。
相手の想いを受け取りながら、リクエストをできるようになります。
「それを聴くと私はこんな気持ちになる。
なぜなら私にはこんなニーズがあるから。
だからあなたにはこんなことを頼みたい」
といった形で。
書籍もいろいろ出てきていますし、「NVCの共感サークル」も各地で開催されています。
ちょっとここでは話しきれないので、NVC、ぜひ調べてみてください!
②あえて他人に頼ってみる
もうひとつは、あえて他人に、知らない人に頼ってみる。
金銭が発生するある意味割り切った関係。
話を聞く専門家に相談するのはどうですか?ということです。
人に頼るのがすごく苦手な私自身、子どもの不登校で落ち込んでいた頃には家族からの心配やアドバイスに反応しすぎて、うまく頼るどころか拒絶感でいっぱいでした。
もうほっといて!みたいな。
でも一人では、どうにもならず。
心理セラピストやカウンセラーさんに相談する経験を通して、じっくりと聞いてもらう中で安心感を得られるように。
心が落ち着いてくると、やがて信頼できる身近な人にもうまく相談したり頼れるようになりました。
私のところにいらしてくれるHSPさんも「身近な人には頼れなくても、セラピスト/クライアント関係だからこそ話せることがある」と言ってくださったりします。
「かずこさんには対価をお支払いしているし」と話される方も。
そう、それです。それ結構、楽になります。
だから「聴いてもらっても迷惑ではない」という安心感があるのでしょうね。
そういう関係性の中で話すことに慣れていくと、ちゃんと家族や親しい人にも自分の話ができるようになっていきます。慣れていくし、身体が危険や不安を感じなくなっていくのです。
心理セラピストは基本的に相手を動かそうとはしないです。
無理な行動アドバイスをしたりはしないはず。
安心安全な場で人に話してみる練習になると思います。

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